フォーカスシリーズ「アンディ・ウォーホル」と「フランシス・ベーコン 」

フォーカスシリーズ

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アンディ・ウォーホル
ジョセフ・D・ケットナーII世 (著)

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フランシス・ベーコン
マーティン・ハマー (著)

フォーカスシリーズは背景知識から教えてくれる

 ベーコンの方は、MoMAと東京国立近代美術館での「フランシス・ベーコン展」で続けてみることが出来たので、興味が湧いてきていたところ、この本に出会った。ベーコンにまつわる本は質も量も豊富なので詳しいことは、そちらを読むことをおすすめしたい。
 アンディーウォーホールは写真もまた版である、というようなことを考えているいま、改めてウォーホールについて書かれた本を読み進めると、彼の手法と社会変化のシンクロニシティは興味深かった。60年代のアメリカでTVが家庭に急速に普及していき、映画の人気が上がっていく時代のなか、ニューメディアの社会進出によって生まれたエネルギーをポップという流れに還元し、短い時間で頂上まで登り詰めたスピード感。リチャード・ニクソン、毛沢東、マリリン・モンローなどその時代のアイコンと自作の中へ取り込んでしまえるパワー。1枚の画面からネガ・ポジ版、色、下地塗りなど様々な手法を使ってバリエーションを増やし、反復していくことろ。ポートレートを依頼されたとき時には、スピード写真を利用するなど、既成概念に囚われず、他者の摸倣でもないことを実践していくことで、版画が大量に世の中へ出ていく所は読んでいても興奮した。
 自分のように作品を見たことはあるけれども、人物についての基礎知識が少ない人には、このフォーカスシリーズは、豊富な図版とともに、短い時間で最後まで読み通すことが出来る。

写真画論―写真と絵画の結婚

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岩波近代日本の美術〈4〉写真画論―写真と絵画の結婚
木下 直之

この本を読むきっかけになったのは、これまで自分が写真史として知ろうとしてた内容が西洋写真史ばかりで、そして日本の写真史とは内容が大きく異なるということを、別の本を読んで知らされたからだ。

内容としては事実が書かれているので、そこから何を得るのかはその時の自分しだいですね。
まだ、読書中ですがサブタイトルに書かれている「写真と絵画の結婚」が、興味深いです。写真以前に存在していた写実絵画と新技術としての写真とがどのように出会い、別れていくのかはポイントではないでしょうか。