本:『アフォーダンス入門』著佐々木正人

僕は、自作のためのモチーフになにか特別なコトを追い掛けて撮影をしてはいません。そのため、ぼくの写真作品を見たことのないに、「あなたは何を撮しているのですか?」という質問の答えにうまく説明できなくて、答えに詰まる時がよくあった。または、逆にぼくの写真を見た人に、「これは何処ですか?」という質問もよくあったのだけれど、この質問にも、素直に撮影地を伝えることに、どこか違和感を感じていた。どこか自分のなかで消化仕切れていない、気持ちが心の底のほうにあった。「これは、近所で撮影した風景です。」と見たままを答えても、視覚的には見えない自分が表現したいモノが作品から十分に表れていないという現実を突きつけられるようだった。一方では、写真とは必ず現実が写し出されているものなのだという前提のもとに、現実について尋ねなくては安心出来ないという鑑賞者の気持ちの表れなのか。答えの出ないことに、長い間悩まされてきた。
 いま読んでいる『アフォーダンス入門』は、日常目にしている事物を、いつもとは違う目線で見ることに役立つ知識を得ることに役だってくれそうだ。昔は、自分が何を撮影しているのか?を見失うことがよく起きていた。いや、いまでも何を撮影したら自分の未消化な疑問に答えてくれるのか・・・いつも探し続けている。この本を読み終えるころには、少しはましになっている自分の作品制作に期待している。

International Art Fairs Dedicated to Photogaraphy

PHOTOFAIRS

International Art Fairs Dedicated to Photogaraphy

<http://photofairs.org>

San Francisco

 

この展示では、どうやらギャラリーが自分の所の取り扱い作家をプレゼンテーションする方法で参加しているようです。日本人もAKI LUMI氏、オノデラユキ氏が上海のギャラリー Vanguard gallery から出品されています。

他にも、Todd Hido、Mehdi Abdolkarimi、Alejandro Guijarro、Eric Pillotなど日本ではまだまだ紹介されていないかも知れない写真作家達の作品が並んでいるようです。まだ参加ギャラリー全てを見渡してはいないのですが、Mona Kuhnの作品が出品されていました。奇をてらうことなく、画面の力で勝負しているところは、技術と能力の深さを作品を通してひしひしと感じます。因みに、ウェブサイトの中でプッシュされているのは、Wang Ningdeの新作「No Name」の発表があったようです。ここでも中国押しなのですね。

本:写真について「Art and Photography」

David Campany氏が編集している、「Art and Photography」という本をAmazonでみつけました。すこし興味をひかれました。

紹介文によると、1960年代から、21世紀までの間について書かれているそうです。なぜ、この本が目にとまったかというと、先日首都大学東京の社会人生涯学習で講師をされていた、Adams先生に「Photography at MoMA: 1920 to 1960」を見せて頂いたもののそれ以降の時代について知る手がかりになりそうだからです。

 写真史は、その他の美術・芸術と比べても、歴史の厚みはまだまだ少ないのが事実です。一般的に、1920年(大正9年)からの40年間は、写真史上大きな出来事や、偉大な写真家が生まれた時期として、いまでも大きな影響力をもっているものだということになっています。僕個人も、この時代について書かれた本や、出版された写真集は、機会を探して見てきました。そんな個人的な経験からも、知識として知っている意味は大きいと思います。

ちょっと話しは逸れますが、アメリカは歴史を事細かく残す傾向があるようです。何故かというと、ひとつには、アメリカはヨーロッパや日本を含めたアジアと比べても歴史が浅く、初期の段階において紙とインク、タイプライターが存在していたこともあるからではないでしょうか。そんなこともあって、アメリカで出版される写真史は初期の時代のものでも事細かく書かれています。

 日本語で近代写真史を学ぼうという人は、何を読むのがいいのかぼくは知らないのですが、今回見つけた「Art and Photography」は役に立つ気がします。本書籍の編集者であるDavid Campanyの過去の仕事を下記(Amazonからの引用)に記しています。多方面で活躍していることがうかがえます。

後半は、気づいたら自分の想いを書いていました。この(本ー写真について)は、自分が読んではいないけれど・・・をスタートに自分の写真への考えをかき落とす企画です。21世紀は、20世紀までの写真という領域を乗り越え、新しい概念を書き加えていってもらいたいです。

おまけ

David Campany氏の寄稿先
Frieze, Aperture, Art Review, FOAM, Source, Photoworks, Tate magazine。

キューレションもしている。

David Campany is a writer, curator and artist, working mainly with photography. David s books include The Open Road: photographic road trips across America (2014), Walker Evans: the magazine work (2014), Gasoline (2013), Jeff Wall: Picture for Women (2010), Photography and Cinema (2008) and Art and Photography (2003). He also writes for Frieze, Aperture, Art Review, FOAM, Source, Photoworks and Tate magazine. Recent curatorial projects include Lewis Baltz: Common Objects (Le Bal, Paris 2014), Walker Evans: magazine work (Foto Museum Antwerp 2014), Victor Burgin: A Sense of Place (AmbikaP3 London, 2013), Mark Neville: Deeds Not Words (The Photographers Gallery London, 2013) and Anonymes: Unnamed America in Photography and Film (Le Bal Paris, 2010). David has a Phd and teaches at the University of Westminster, London. For his writing, David has received the ICP Infinity Award, the Kraszna-Krauss Book Award, a Deutscher Fotobuchpreis, and the Royal Photographic Society s award for writing.

ここ数年間のあいだに乳剤&銀塩からデジタル&インクジェットプリントへ移行をしました。2008年(平成20年)に東京都写真美術館で開催された、『液晶絵画』展(展覧会PDF)[展覧会担当 藤村里美/関次和子/三井圭司]は、写真界の断層を写真以外のジャンルへ明示するチャレンジングな企画だったのではないでしょうか。今後、個人的に期待するのは、ダレン・アーモンド(https://youtu.be/nLL8pqQ2OU0)のような、写真、ムービー、立体作品など、複数の視覚芸術を立体的に使いこなして、自分のテーマをあらゆる角度から示す作家の展示を見て行きたいと思います。

NewImage

《Civil Dawn@Mt. Hiei》2008年, Courtesy of Matthew Marks Gallery, New York / the artist