意識の彼方は -beyond the reach of my consciousness-

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意識の彼方は

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今回の私の展示は、ますいリビング町田分室建築事務所の壁面に作られたショーウインドーギャラリーという場所に、或部屋の室内が映し出されている6枚の写真ならべ「写真と意識」について考えたものです。

タイトルの「意識の彼方は」とは、私がシャッターを押した瞬間から作品が出来上がるまでに流れる時間の終局に投影されたもののことです。私は被写体に新しい価値を想像し乍ら写真を写します。目の前の風景を凝視していると、概念やモノの意味など日常の暮らしによって覆われている、通念や感情が取り除かれた線や面、形へと変化して行きます。しかし、感情が勝って意識から離れられないものは写すことは出来ません。

写真が出来上がるまでには、いくつもの行程があります。常に機械が僕と作品との間に入ってくるので、直接写真に触れることはできないのです。そして写真制作工程は一方通行で後戻りは出来ませんし、絵筆のように直接手を使って繰り返し描くこととは大きく異なります。写真は心の中をフィルムに記録することが出来ないとても現実的な表現手段ですが、もし、そこに心象が映し出されていると思って頂けたなら、それは意識の彼方にあった、僕がシャッターを押す直前に受け止めたものを映し出しているのかもしれません。これから先も私は写真が持っている高い再現力と記録性を使って、作品を作り続けていきたいと思っています。

村井旬

 

 

意識の彼方は -beyond the reach of my consciousness-
会期:2011.11.24~12.10

会場:masuii R.D.R.町田分室
サイズ:76.5x60cm
素材:inkjet / インクジェットプリント